母であり、妻であり、ビジネスマンである私。「肩書きの生き方」と「私の生き方」のヒント

女性にとって大事なライフイベントである結婚や出産。それまでは「私」として生きてきた自分に、「母」や「妻」という肩書きが追加されます。たまに「私の時間が欲しい」と肩書きを重荷に感じたり、ストレスになったりしているのであれば、一度立ち止まって考えてみてください。今回は同じ悩みを抱えた筆者が、1日の中で「肩書きを生きる」時間と「私を生きる」時間を事例を交えてご紹介していきます。

肩書きを重荷に感じる女性の気持ち

毎日、仕事をしながら、子育てや家事をしているあなた。たまに「なんで私が?」と思うことはありませんか?

例えば、職場。子どものお迎えで退社時間が早かったり、学校などの行事でお休みをもらったりすることもあるはず。世間は女性活躍推進と言っているのに、会社の一員だと休暇の申請にすら気を遣ったり、子どもの体調不良なのに肩身の狭い思いをしたりすることもありますよね。

または、家の中で。仕事で疲れて、ちょっと簡単な料理を出しただけでも「えー、今日はこれだけ?」なんて、夫や子供に言われることだってあります。

もちろん、筆者自身も同じような経験をしています。「母親なんだからこうしないといけない」「妻なんだから…」「ビジネスマンなんだから…」と考えるほど、肩書きが負担になり、爆発寸前に。「もうお母さん業やめたい!」「もう仕事やめたい!」なんて思ったことも、一度や二度じゃありません。

母、妻、ビジネスマン。肩書きに生きない過ごし方

そうは言っても、全て大事な自分の肩書き。簡単に失いたくはありません。自分の肩書きを全うすることで、1日を誇らしく生きれていることもあります。しかしながら、やはり一番大事なのは「私」としての自分。

誰にも邪魔されない「私」としての時間が充実していれば、他の肩書きの自分も大事にすることができるのではないでしょうか。そんな筆者の一日を紹介させていただきます。

朝はちょっと早起き。ゆっくりとメイクをしたり、飼い猫を撫でたりして、「私」としての時間を使います。筆者は、この時間内で自分の身支度を済ませてしまいます。それによって、残りの時間はそれぞれの肩書きに没頭できますからね。

さて、ここからは「妻」モードと「母」モードが同時に発動! 朝ごはんを作ったり、家族を起こして身支度をさせたり、バタバタと時間が過ぎます。夫を送り出して子どもたちを園バスに乗せたら出勤。

ここでのポイントは、出勤中に「ビジネスマン」にならないこと。出勤途中の時間は「私」に戻りましょう。好きな音楽を聴いたり、コーヒーを飲んだり。そんなちょっとした時間でも、自分のための時間にしてくださいね。

いざ会社に着いたら、もう「ビジネスマン」。夜ご飯の献立や子どもの提出物など気がかりなことは頭をよぎりますが、いつの間にか仕事に没頭しています。社長アシスタントとして働いているので、勤務時間中は常に頭の中は高速回転状態です。

帰路も、なるべく「私」としての自分時間を持つように心がけています。筆者は車通勤なのですが、帰りの車の中では熱唱するのが毎日の日課(笑)

園に着いたら「母」としての自分が全力投球しています。家に着くまでの時間に、その日の出来事を聞いたり、家に着いてからドリルを一緒に解いたり。なんとも言えない幸せで満たされる時間です。子どもたちが早く寝てしまうため、触れ合う時間が少ないのですが、寝る前に必ず絵本を読むことと、ハグをすることは欠かしません。ふんわりとした子どもの体温に包まれることは、筆者自身のエネルギーにもなっています。

子どもたちが寝たあとで家事をしていると、夫の帰宅。「妻」として夫と過ごします。仕事の愚痴を聞いたり、子どもたちの様子を報告したり。ネガティブな夫に、いつも「私がいるんだから安心しろ!」と喝を入れている時が、妻としての役割を全うしている瞬間とも言えるかもしれません(笑)

夫が寝室に行ってからは、「私」としての自分に戻ります。明日も全ての自分を頑張るために、一日の最後はストレッチと深呼吸。

こうして、筆者の1日は「私」で始まり「私」で終わります。

結局は「自分」の選択の上に成り立っている

1日をどう過ごすかは自分次第。どの肩書きも、自分で選んで自分に与えているものなのです。せっかく与えられた肩書きを、全て大事にしていきたいですよね。そうすることで、喜んでくれる人がいる。そして、自分自身にも喜びを与えられる。筆者はそう思っています。

それぞれの肩書きの自分を全うすることで、自分自身が作られていくのだと。あなたは、母としてどう生きたいですか?妻として、ビジネスマンとして、「あなた」として。全ての自分を大切に、生きていってほしいと思います。