若いうちに自分の得意分野を見つけることは出産後のキャリアアップでも重要

株式会社セッサ | 山中 泰子

IT系の人材会社で人事の制度設計から採用計画、研修、派遣まで一通りの流れを経験。その後はITベンチャー企業の人事担当としてキャリアを築いてきた山中泰子さん。ご自身も5歳のお子さんがいらっしゃるということで、今まで子育て中の方の就業の相談にも応じてきたそうです。今回は、山中さんに出産・子育てで得た経験や、キャリアアップするためにはどういった考え方や経験が重要となってくるかをお伺いしました。

人事の仕事を通して自分自身の得意分野を見出していく

実は私はもともと学芸大学で体育を専門的に学んでおりまして、その後、スポーツクラブの社員を経てから個人でピラティスの講師を行なっていました。

方向転換を決めたのは結婚したときです。個人で仕事をしていくことに限界を感じたのと、主人が会社内で部署変更があり土日休みに変わったので、これを機に私も組織で働こうと思いました。そこで人材派遣の会社に登録していろいろな仕事を見てきましたが、最終的に落ち着いたのが大手人材会社の人事というポジション。ここで正社員になり、採用からフォローアップまで一通りの人事経験をおこなったことが現在に通じるキャリアのスタートでした。

その後、縁があってアプリ開発などを手がける会社に転職してから現在に到るまでは、ベンチャー企業でキャリアを築いてきました。ベンチャー企業に進むようになった理由は2つありました。一つ目は私自身、仕事内容や、環境が次々と変化していくことが好きだったからです。そして2つ目は、仕事の決定権を若いうちから持てるからでした。私の場合、人事領域の上流の部分、例えば制度設計などを20代と早いうちに経験できたことと、業界的にも大きく成長と変化を遂げていたIT分野だったことがキャリア形成において重要な部分であったと思います。

やはり伸びている業界でなにか得意分野があるということは、その人の市場価値が上がりその結果として報酬や働き方を選択できるといったメリットも生まれます。面接する際にも、なるべく伸びている業界で活躍していくことをおすすめしています。

自分自身も子育てとの両立に悩んだから働く女性に対して柔軟に対応したい

プライベートでは現在は5歳の子供がおりまして、いつもは保育園に預けています。私も多くの働くお母さんと同じように仕事とのスケジュール調整にはずいぶん悩みました。というのも、夫の両親が近くに暮らしていますが、2人とも仕事をしていますので、急な呼び出しの対応や夜の面接対応などに頻繁に子供をお願いするのは心苦しい状況です。ただ私の場合、自分でスケジュールを決められる管理側の立場であることと、仕事の内容もクライアント相手ではないので、うまく調整しながら進めることができました。

自分自身が子育てと仕事の両立に悩んだ経験があるため、働きたいと考える子育て中の女性に対して柔軟に対応していきたいと考えています。例えば、お子さんを連れて面接に臨みたい方がいた場合は、受け入れています。そこまでして面接にいらっしゃる方はとにかく社会で自分の経験やスキルを生かしたいという意欲が高いと思っています。また、お子さんの病気で急に休まなくてはいけなくなる、残業ができないなど、自分が立場的に弱いこともよくわかっているからこそ限られた時間の中で質の高い仕事をする努力をしてくれます。例え子育て中だとしても、そういった努力を怠らない方なら私どもとしてもぜひ一緒にお仕事をしていきたいですね。

キャリアアップにおいて大切なことは自分らしい特技を1つでも身につけること

女性の社会進出がすすんだとはいえ、今でも出産とともに一度キャリアを絶たれるという女性も多いですよね。そういった方に長年人事を担当していた立場からアドバイスさせていただきますと、なにか一つ自分の得意分野を身につけておくと今後の力になるということです。それが営業力なのか、コミュニケーション能力なのか、事務的な処理能力なのか、人それぞれ違うとは思うますが、やはりその人ならではの特技が一つでもあると、自分自身の支えにもなると思います。また、こうした得意分野があることで人材としての価値も上がりやすく、年収などの交渉が行いやすいだけでなく、働き方でもリモートワークなど様々な選択肢が増えてくると思います。

なるべく若いうちに自分なりの得意な分野、好きな分野を見つけて、それを伸ばしていくことを行ってみてください。

また、私は仕事を楽しむ意識を持つことも非常に大切だと思っています。以前上司がよく次のことを話してくれました。

「満員電車に疲れた顔で乗っている人を見て『仕事は大変だ』という先入観を植えつけられてしまい、働くことにネガティブになってしまう人が多い。ただ仕事は人生の中で最も自分が社会へ貢献できる場で、それは楽しいことでもある。だからもっと『仕事を楽しいこと』と捉え、ワクワクして会社に来る人が増えたらいいと思う」

上司の影響もあり、私自身もどうすれば仕事を楽しくできるのか?ということを考え、日々の業務に向き合っています。そして、娘に「仕事は楽しい」ということを自分の姿を通じて見せていきたいなと思っています。

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