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友保多栄子さん|できないことを決める決断力が、働くわたしを笑顔にしてくれる

育児などライフスタイルに関わるサービスを展開する株式会社エバーセンスで、2016年から正社員として働く友保多栄子さん。社内では新規事業をリードしながら、プライベートでは一児の母として4歳の子どもを育てていらっしゃいます。「自分が笑顔でいられるように、できないことは早めにあきらめてしまうんです」と朗らかに笑う友保さんに、子育てをしながら働くうえで大切にしていることを伺いました。

仕事と家庭の両方を大切にするために、やらないことを決める

エバーセンスではデザイナーとして自社サービスの設計に関わりながら、「ninaruポッケ(ニナルポッケ)」や「michiru(ミチル)」といった新規事業の「プロダクトオーナー」も務めています。プロダクトオーナーとは、エンジニアなど様々なメンバーで構成されるチームをまとめながら、サービスの全体像を決めていく舵取り役です。現在は15人のメンバーとともに、子育て中のリアルな体験談を投稿できるアプリの開発を進めています。

初めての出産や子育てに対して多くの方が不安を抱えるのは当たり前です。しかし育児の参考書ばかりを読んでしまうと「自分にできるのだろうか」と気を落としてしまう場合があります。そこで「たまにテレビを見せながらご飯を食べさせていました」といったリアルな育児体験談にこそ、価値があるのではないかと考えたのです。

適度に手を抜く方法を共有し子育て中のお父さんやお母さんの負担を軽減したいという思いを込めて、サービスを作っています。「育児において手抜きはダメだ」という考えをもっている方は多いと思いますが、無理のない範囲で自分にあった子育て方法を見つけていただけたら嬉しいですね。

私は現在シングルマザーとしてひとりで子供を育てていますが、友人や職場のみなさんに支えていただきながら、しっかりと仕事にも打ちこんでいます。仕事と家庭の両方を大事にしたいからこそ心がけているのは、できないことは素早くあきらめ、やらないことを決めること。子供には手作りの食事を食べさせたいので、自分用には出来合いのものを買うなどして家事にかける時間を短縮しています。

「すべて完璧にこなさなくてはいけない」と無理をしてしまうと、どんどん窮屈になってしまいますよね。子供とのコミュニケーションはしっかりと取りながら、自分が笑顔でいられるように、やらないことをどんどん決めていくと、仕事にも育児にも前向きに向き合えるのかなと思います。

やりたい仕事ができていない人は、やっていないことも多い

エバーセンスでの仕事を始めたのは2015年の春。妊娠中の方に情報を発信するアプリ「ninaru(ニナル)」のデザインを外注として請け負ったのがスタートです。それまでは好きなタイミングで好きな仕事をしたいと考えていたので、長い間フリーランスとして働いていました。

しかしエバーセンスでは、誰もが主体的に自分で働く時間を決めつつも仕事のクオリティに対しては一切妥協をせず、自分の経験をフルに生かして働いていたのです。そんな会社の雰囲気や価値観が私の考えと合致し、業務委託の期間などを経て、2016年11月から正社員として働き始めました。

子供がいるとどうしても働ける時間に制限ができてしまうのですが、勤務時間も柔軟に対応してもらえるのがとてもありがたいですね。

これまで社会人として働いてきた経験を通じて感じているのは、好きな仕事をするためには、一見すると直接的に関連がなさそうな仕事や雑務も引き受けることが重要だということです。私もフリーランス時代には、今までやったことのない仕事の依頼を受けた際、自分なりに勉強をしながらできることを少しずつ増やしていました。その積み重ねが今の自分や仕事につながっているのだと思います。

やりたいことができていない人は、実はやっていないことも多いのかもしれません。やりたい仕事をするために、通らなくてはいけない道を通ることも大事なのだと思います。

働く女性や母親という存在に対しての固定観念をなくしたい

現在特に関心をもっているテーマは女性の社会進出です。今後は女性がいきいきと健康に働くために必要なサービスの開発などに携わっていけたらと考えています。私自身「女性だから仕事がもらえていいね」と言葉をかけられた経験があり、とても理不尽に感じました。

今は多くの企業が子育てをしている女性にとって働きやすい環境作りを進めていますが、女性側からするとまだまだ働きにくい要素が多いのも事実です。時短勤務で働くとなると社内で理解を得るのが大変な場合もありますし、給与が減り、やりがいを感じられなくなる人も多いと聞きます。このようなデメリットばかりでは、時短勤務でも働きたいと思う女性は少ないですよね。

出産するまではキャリアを積み重ねてきた女性でも、時短勤務になった途端に給与が新卒水準まで下がる事例も多くみてきました。労働時間の長さを給与の基準に据えるのではなく、きちんと成果を出す社員に対して十分な給与を出す企業が増えたら、産後も働きたいと思う女性ももっと増えるはずです。

これから再就職を考えている女性たちに伝えたいのは、頑張りすぎず適度に手を抜いてくださいということ。「女性ならばこう振る舞うべき」「母親ならば家事をきちんとするべき」という考え方にとらわれ過ぎないでほしいなと思います。奥さんだから育児をしなくてはいけないという決まりはありませんし、旦那さんが時短勤務をしてはいけない決まりもありません。それぞれのご家庭でしっかりとコミュニケーションを取り、お金で解決できるものは解決し、手を抜けるところはしっかりと手を抜く。家庭にいるお母さんや働く女性たちが笑顔でいきいきとしている方が、みんなにとってハッピーだと思います。