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小 1の壁とは?ワーママや共働き家庭が抱く実際の不安と内閣府の取り組み、乗り切る方法と対策について(事例あり・季節別対策あり)

子育て中に一度は耳にする「小1の壁」。しかしあまり詳細を知る機会もなく、漠然と不安を抱える親は多いのではないでしょうか。

「小1の壁」とは、主に共働き家庭が子どもの小学校入学を期に直面する問題を指します。代表的な例が、子どもの預け先の問題です。早朝から夜間まで延長保育のあった保育園から学童に変わることで、仕事と育児の両立が難しくなり、ワーキングマザー(ワーママ)が退職や働き方の変更を余儀なくされることがあるのです。

就業時間の問題以外にも小学校入学を前に立ちはだかる壁は多いのですが、詳細を事前に知っておくことで対策を立てることは可能です。この記事で、漠然とした不安を少しでもクリアにし、「小一の壁」を乗り越えるヒントを得ていきましょう。

目次

小1の壁とは?

小1の壁とは、子どもが小学校に入学すると、それまでの保育園や幼稚園時代の生活と比較して、仕事と子育ての両立が一層難しくなることです。

保育園の時は、追加料金の支払いなどにより延長保育を利用し、企業での終業後お迎えに行くまでの時間を確保している家庭も多いのではないでしょうか。

しかし、小学生に入学後、預けることができる学童保育は終了時間が早く、お迎えには間に合わないケースがほとんど。子供を鍵っ子にしない場合には、これまで以上に早く退勤が必要となるケースもあるため、小学校一年生で感じる共働き世代の悩みは大きいのです。こうした保育園を卒園し、小学校に上がった子供を抱える両立の難しさを「小1の壁」と呼ばれています。

小1の壁を感じているワーママの実態

2018年にSourireが行った保育園に通う子どもを持つ18才〜48才294人のパパママ向けのアンケート調査によると、「小学校に上がるタイミングでの両立に対する不安を感じたことがある」と答えた方の割合は90%以上でした。

またそうした不安から、退職・転職を検討した方は3人に1人という結果に。実際に転職など働き方の変更をした人も約25%に上りました。

小学校に上がるタイミングでの勤務先の変更や両立の工夫など、改めて見直しておくべきなのかもしれません。まずは小学校と保育園の具体的な違いを確認し、対策を立てていきましょう。

何が大変?保育園と小学校の違い

小学校にあがって大変なことのひとつは、親にとっても子どもにとっても、突然サポートが減ることです。

保育園では、朝預けてから夕方迎えに行くまで、子どもは保育士さんに見守られながら小規模な人間関係の中で過ごします。しかし、小学校にあがると急に関わる人数が増え、また子どもが一人になる時間や自己管理すべきことが増えます。

具体的にどのようなサポートがなくなり、どのような点に大変さを感じるのでしょうか。

放課後を過ごす場所:学童の運営時間は保育園より短い!

やはり一番苦労する点は、子どもの預かり時間が短くなることです。

小学校では15時前後に授業が終わるところが多いため、多くの共働きの親は子どもを放課後児童クラブ(以下「学童」)に預けることになります。

厚生労働省の調査によると、学童のうち18時半以降も預けられるのは全体の55.2%でした。保育園では延長保育を利用すると19時頃まで預かってもらえたため、預かり時間は短くなります。また、多くの企業で時短勤務が小学校入学前で終了してしまうことも多く、学童に預ける親の約半数が就業時間の調整をするなどの対策が必要になります。

『令和元年(2019年) 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(令和元年(2019年)5月1日現在)』厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000189556_00003.html

保育園のような情報交換やサポートがなくなる

保育園では、日々連絡帳で先生と詳細に子どもの様子を伝えあったり、お迎えのタイミングでその日の様子を聞く機会があり、子どもの状況が把握しやすい環境でした。また、先生とのコミュニケーションの中で育児の悩みも相談できました。

ところが小学校では、保育園に比べて子どもを見守る大人の数も減り、親も日常的に教師と直接話す機会はありません。連絡帳と子どもからの情報が全てになり不安を感じやすくなります。気軽に育児の悩みを相談できなくなることも小1の壁を感じる原因なのではないでしょうか。

学校活動への参加が求められる

保育園では、基本的に子供を預ける、預かるという関係性の上に成り立っていますが、学校ではPTA活動や登下校の安全隊のような活動を求められることがあります。

PTAの役員になれば、平日の業務時間を変更しなければいけなくなり、ますます仕事に充てられる時間が減ってしまいます。また登下校の安全帯は早朝などに求められるため、出社時間の変更や睡眠時間の削減など、ストレスがかかることもあるでしょう。

長期休暇への対応が発生する

小学校に上がると夏休みが約1ヶ月発生します。学校で出た給食がないため、お弁当や作り置きも必要になります。宿題の一定の量があるため、低学年のうちは親が面倒を見なければいけない場面も出てくるでしょう。

保育園への送り迎え以上に、考えるべきことが増えるため、小学校の入園の1年目は親にとっても気が抜けない状況になるのです。

小一の壁に対する内閣府の取り組み

もちろん政府も小1の壁を認識し、対応をとっています。以下に「新・放課後子ども総合プラン」に関する現状の取り組みをまとめました。

新・放課後子ども総合プランとは

新・放課後子ども総合プランとは、共働き家庭等における小1の壁や待機児童を解消するし、放課後を安全・安心に過ごすることができるように内閣府が定めたプランです。

プランが定める目標

2023年までの目標として、放課後の児童クラブの30万人分の受け皿を用意することと設定しています。中期としては、2021年度末までに約25万人分を整備し、待機児童解消。その後も25-44歳の女性就業率を2023年までに80%を目的としています。

また、新たな施設の開設の際には80%を小学校内に作ることも目標の1つに置かれています。

皆が経験した小1の壁の実態:入学前(準備編)

では実際に、小1の壁の具体例をみていきましょう。なんと小1の壁は、小学校入学前から始まります。

学童選び

小学生(低学年)が学校で過ごす時間は年間約1,200時間、一方で放課後と長期休みの時間は約1,600時間です。それだけ多くの時間を過ごすことになる学童は、種類によって内容や金額が大きく異なるため、悩む親は少なくありません。

学童には大きく分けて2種類あります。厚生労働省の所轄で自治体の管理運営である「公立学童」と企業やNPO法人などが運営している「民間学童」です。「公立学童」の中には、自治体が設立し運営を民間に任せる「公設民営」もあります。

■公立学童

【場所】
全国に8,592か所(令和元年5月1日現在:厚生労働省調べ)。学校の余裕教室、学校敷地内専用施設、児童館など

【利用時間】
基本的には18時頃まで(18時半以降も預けられるのは全体の55.2%。近年増加傾向にあります。)で土日や長期休暇は朝から預かるところも多いが、祝日は基本休み。

【料金】
1ヶ月4,000円〜7,000円

【対象者】
保護者が労働等により昼間家庭にいない、小学校に就学している児童(小学1年生〜6年生)
【申込み期間と方法】
申込みは各自治体によって異なります。空きがあればいつでも可能というところもあれば、先着順であったり、申込み期間が数日のところもあるようですので早めの確認が必要です。
また、申し込み方法は「利用申請書」「就労証明書」の2点であることが多いようです。まずは自治体に確認をしましょう。

【特徴】
約40名の児童に対し2名の指導員が配置されます。宿題は学童の時間に済ませることになっていますが、特に勉強をみてもらえるわけではありません。学校内を利用することが多いため、民間に比べ広いスペースで自由に時間を過ごせます。
公立学童の場合、待機児童になる可能性もあるため早めのリサーチと待機児童になった際の代替案を立てておくことが必要です。(但し、小学1年生は優先的に入れることが多いようです)

■民間学童
【場所】
全国に17,289か所(令和元年5月1日現在:厚生労働省調べ)。場所は様々。

【利用時間】
基本的には19時まで預かってもらえるところが多く、21時頃まで延長が可能なところもあります。長期休みには7:00頃から利用可能であることが多いです。

【料金】
1ヶ月30,000円〜60,000円程度

【対象者】
小学校に就学している児童(小学1年生〜6年生)で希望する人

【申込み期間と方法】
申込み期間と方法は各施設によって異なります。人数が限られているため、1年前には受付けが終了するところもありますので、民間学童を検討している方は1年以上前から早めにリサーチをしましょう。親が働いていることが条件にならないため、申込みにあたり「就労証明書」は不要です。

【特徴】
多彩なプログラムが魅力です。宿題のサポートに加え、外部の講師を招いて英語や書道の時間などがあるため、習い事の一貫として民間学童を選ぶ親も少なくありません。また、施設によっては家や習い事先までの送迎サービスを行っています。長期休暇中に食事の提供があるところも多く、お弁当の負担がなくなる点も助かります。

この他「放課後子ども教室」という取り組みがあります。

例えば横浜市では「放課後キッズクラブ」という名称で、希望する全児童に17時までは無料で小学校施設を利用することができます。

自治体によって内容が異なりますので確認してみると良いでしょう。※こちらは後述の「小1の壁を乗り切る!国や自治体が行っている対策法」の中でご紹介します。

『放課後キッズクラブ』横浜市
https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/kosodate-kyoiku/hokago/hokagokids/houkago-kids.html

『令和元年(2019年) 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(令和元年(2019年)5月1日現在)』厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000189556_00003.html

『放課後児童健全育成事業について』厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000027098.html

『学童保育を取り巻く環境について』学童保育ドットコム 一般社団法人キッズコーチ協会
https://www.gakudou-hoiku.com/environment/

参考:『全国学童保育連絡協議会』
http://www2s.biglobe.ne.jp/Gakudou/

習い事選び

小学校に入ると子どもの興味関心が広がったり、周囲が習い事を始めたりすることで習い事を検討する親が多くなります。民間学童では習い事への送迎サービスがあるところもありますが、公立学童に通う場合は一人でお教室まで通わなくてはいけません。習い事の取捨選択、費用等の検討が必要になります。

入学に必要なものの準備(ランドセル、名前つけなど)

現在では「ランドセル活動」(通称「ラン活」)という言葉も生まれるほど、ランドセル選びと購入に時間をかける家庭も少なくありません。早いところで前年の1月頃から販売を始め、人気のものは6月下旬頃までには売り切れてしまうようです。

逆にランドセルの費用を抑えたい人は、入学直前の2月3月頃に値引きを行うところも多いため、狙い目です。

持ち物は学校によって異なります。ふでばこやハサミ、粘土など文房具であれば何でも良い訳ではなく、学校ごとに決まりがあるので買う前に確認が必要です。また、上履き袋や給食袋なども全て大きさに指定があることも多いようです。入学後に配られる学校指定のものもあります。

「小1の壁の中でも名前をつけるのが本当に大変だった」という感想を漏らす人が多いほど、これらの持ち物全てに名前をつけることは、仕事と両立する中で大変骨が折れます。算数セットと呼ばれるおはじきや計算棒など細かい物にも名付けが必要なため、3月までには「お名前シール」や「お名前スタンプ」の手配をしておくと安心です。

入学式の服装

直前に卒園式もあるため、同じで良いのか別のものを用意しようかと意外と迷うのが入学式の服装かもしれません。

主役である子どもの服装は、男の子はワイシャツにブレザー、ハーフパンツのスーツが一般的、女の子はフォーマルなワンピースやアンサンブルのスーツが一般的であるようです。

父親は黒やネイビー、グレー等の落ち着いた色のスーツが一般的です。母親は子どもを引き立てるよう派手すぎるのはもちろんNGです。

卒園式では黒やネイビー、グレーなどの比較的ダークカラーで落ち着いたコーディネートにする人が多く、入学式では白やピンク、ベージュなど華やかなコーディネートにする人が多いみたいですよ。入学式なら訪問着や付下げなど着物での参加も素敵です。

同じ服で、コサージュやアクセサリーで雰囲気を変えるのも良い案です。参考にしてみてください。

登下校の不安

保育園では毎日親が送迎をしていましたが、小学校に入ると子どもだけで登下校をすることになります。集団下校の期間については、学校によって異なります。

学校までの距離はもちろん、事故に遭わないための交通ルール確認や知らない人に話しかけられた時の対応についてなど、入学前に通学路を一緒に歩きながら確認することもおすすめです。

また鍵を持たせる場合には、日頃から鍵の大切さについてきちんと話しておくことや、伸びるストラップなどを利用してランドセルの内ポケットに付けておくなど、無くさないための準備をしておきましょう。

また、鍵を開けて入る時に周囲を見渡す、親がいない時間に友達を招く時のルールを決めておく、留守中の訪問者への対応、非常時の連絡について練習をしておくなど、事故や防犯対策も必要です。

皆が経験した小1の壁の実態:入学後(運用編)

次に、実際に入学してから想定される問題について、季節ごとにみていきましょう。

<春>:入学後すぐの預け先探し

入学前の様々な壁を乗り越えたと思った矢先に、早速立ちはだかるのが入学後すぐの預け先の問題です。

小学1年生は4月中旬まで3時間授業(お弁当なし)、20日頃からお弁当が始まると4時間授業、ゴールデンウィーク明けから5時間授業になります。保育園の慣らし保育は、多くが1週間〜長くても2週間程度でしたが、小学校では1ヶ月ほどかけて慣らしていくわけです。

実は、既に学童を申し込んでいる場合も安心はできません。公立の学童の中には利用開始を入学式以降としているところもあり、その場合は4月1日から入学式までの数日間の預け先を別途探す必要があるのです。

学童に預けられない場合、頼れる実家や知り合いがいる人は早めにお願いしておきましょう。難しい場合は、有給やテレワークを利用したり、児童館や託児所、ベビーシッターやファミリーサポートなどの一時預かりの外部サービスの検討が必要です。

<夏>:夏休み

小学生の夏休みは自治体によって異なりますが、おおむね7月20日頃から8月末頃までの1ヶ月前後です。1年の中でも最も長い長期休暇になります。

共働き家庭では、学童などをうまく活用していくことになりますが、昼食の用意がない学童もあるため、その場合はお弁当を持たせる必要があります。仕事をしながら毎日のお弁当作りは大変です。気負いすぎずに冷凍食品を活用したり手軽なおかずレシピを用意したり週末に作って冷凍しておくなど工夫してみましょう。

長期休暇の過ごし方で悩む時は、発想の転換をすることで乗り越える方法もあります。

「泊まりがけの予定は親も仕事を休まなくては」という考えを捨ててみましょう。遠方の祖父母宅やサマーキャンプなどに子どもひとりで参加させてみるのこともおすすめです。

親の心配をよそに意外と子どもは乗り気で参加したりするものです。長期休暇だからこその楽しい挑戦と思い出作りができると良いですね。

夏休みは、宿題も共働きの親を悩ませる大きな問題の一つです。隣に座って全て一緒に取り組むのは親の負担も大きいため、保育園年長から少しずつひらがなやカタカナ、簡単な計算などに触れる時間を作っておくことがおすすめです。その際「勉強しよう」ではなく「数字ゲームをしよう」と呼び方から変えてみるなど、ゲーム感覚で楽しく取り組める工夫をすることも大切です。

<秋>:日が短くなり下校時の不安が増える

夏が終わり少しずつ日が短くなってくることで、下校時の不安が大きくなります。

学童に預けていない場合や学童から子どもを一人で帰らせる場合などは、事件事故に巻き込まれないよう対策を立てましょう。

ランドセルに反射シールを貼る、防犯ブザーを持たせる、家に着いたら必ず連絡を入れる約束を決める、日頃から通学路で危険なポイントや緊急時の対応を確認する、などがあります。

<冬>:学級閉鎖や習い事問題

インフルエンザなどの感染症が流行する期間です。集団感染が発生した場合、学級閉鎖となりますが、その場合は学童も預けられなくなる可能性があります。あらかじめ利用予定の学童に、学級閉鎖時の対応について確認をしておくと良いですね。

学童にも預けられなくなる場合は、夫婦交代で休みを取ったり出社時間を午前と午後にずらすなどして交代で子どもをみる工夫をしている家庭が多いようです。

但し、夫婦だけで対応することも限界がありますので、その場合はママ友と協力し合って子どもを交代でみるなどの工夫も必要になってきます。民間学童の一時保育やベビーシッターなど外部機関を利用する場合は、登録が必要になることもありますので事前に確認しておきましょう。

また冬は、新しい習い事について検討することが多くなる時期です。習い事は1年単位でカリキュラムを組むところも多く、新年度が始まる前の申し込みが増えるためです。検討している習い事があれば、早めに体験や見学に行くと直前に慌てずに済みます。

<通年>:「宿題」「突然の持ち物」「お弁当」の負担

夏のところでご紹介した「宿題」の問題は、もちろん夏休みだけではありません。小学校では、入学後まもなく毎日宿題を持って帰るようになります。

実際、1日の中でいつどのように宿題に取り組むのでしょうか。

例えば18時帰宅、21時〜22時に就寝の場合、夕方はワンオペになる家庭も多く、ワーママは3〜4時間のうちに夕食、お風呂、宿題を全て終わらせなくてはいけません。

昔に比べ、最近は宿題の量も多いため、年長のうちから「夕食前」「朝食後」など時間を決めて、ひとりでも取り組めるよう学習習慣をつけておくことがおすすめです。

お弁当は、夏休みの他に春休みと冬休みといった長期休暇期間や、遠足、土曜参観などのタイミングで必要になります。また、学校によっては長期休暇の前後もお弁当になるところがあったり、感染症流行の時期は予め給食をなしにする学校もあるようです。

最後に、日常的に緊急対応を迫られ時間と気力を奪われることの代表例が「突然の持ち物」です。小学校では図工や生活などの科目で使う材料を、自宅から持っていく必要があるのをご存知でしょうか。

帰宅後に子どもから「そういえば、明日ペットボトルとトイレットペーパーの芯3本必要なんだ」などと言われて慌てた話を聞いたことがある人もいるかもしれません。事前にお便りで通知があることも多いようですが、子どもがお便りを渡してくれなければ知ることはありません。最近ではなんとフリマアプリなどで購入する親もいるようです。

ティッシュの箱、ペットボトル、サランラップの芯、空き箱、牛乳パック、紙コップ、折り紙、モールなど、ある程度持っていくものは予想ができるようなので、保管場所を取ってしまいますが、事前にインターネットでリサーチして準備しておくと安心です。

<通年>:「年間行事」「PTA」の負担

小学校は、平日日中に必須参加の行事が多くなります。その原因はもともと専業主婦が多かった時代の名残だとも、先生の時間外労働を増やさないためだとも言われていますが、実際、平日日中に多いことは事実です。

授業参観、懇親会、個人面談などがありますが、全てに参加する必要はありません。勤め先にフレックス勤務や半休などの制度がある場合はうまく活用して、それでも難しい場合は、参加する行事を取捨選択して乗り越えましょう。

同じくPTAも小1の壁の代表例としてよく聞かれますが、PTAとはなんでしょうか。

PTAとは、Parents(保護者)、Teacher(先生)、Association(組織)の頭文字をとったもので、昭和20年からの歴史があります。家庭教育の充実を図り、学校・地域と連携して子どもたちのために活動することを目的としている団体です。

PTAは、実は任意加入の団体です。しかし多くの学校で事前確認はなく、子どもの入学時に自動的PTAに加入し会費を払うというシステムになっているようです。

子どもが6年間通ううちに1度は役員をやらなくてはいけない、兄弟姉妹が在籍している場合は子どもの人数分やる必要がある、1回やれば良い、など学校によってルールは様々です。

ほとんどの学校で基本在学中に1度は役員をしましょうというルールになっていますが、生徒数や立候補などによっては1度もやらない人もいます。

具体的には、一般に会長、副会長、会計などを担う「PTA役員」と、各専門的な役割を担う「PTA委員」があります。「PTA委員」には学校行事の企画や運営を行う「学級委員会」やPTA広報誌を発行する「広報委員会」などがあり、学校に頻繁に通うことになる「役員」よりは負担が少なくなります。

PTAをやるおすすめのタイミングについては諸説ありますが、子どもが上級生になると役員をやる可能性が高まることと、低学年のうちはまだ子どもに手がかかるため3年生4年生の頃を希望する親が多いようです。

但し、役員に比べて委員の1メンバーであれば数ヶ月に一度の打合せや分担したタスクを行うのみとなるため、下の子どもが数年後に小学生になる場合は上の子どもが低学年のうちに早めに終わらせておくのも良いかもしれません。

近年共働き世帯が増えたことでPTAの在り方が問われています。PTAは負担が大きいと言われる理由のひとつに、アナログな活動が挙げられます。ビジネスの場で起きている改革と同じように、時代の変化に合わせて「効率化」「オンライン化」「クラウド化」など進化の必要性を感じます。

PTAへの参加は大変なことも多いですが良い点もあります。親同士や先生とのコミュニケーションの機会が持てることで学校の様子が分かったり、自分の住む地域との繋がりができて視野が広がったりと、PTAをやってみて良かったという感想を述べる人も少なくありません。

小1の壁を乗り越えるためのポイントのひとつは「自分だけで抱え込まない」ことです。PTAへの参加も、せっかくの機会ですので「情報交換の場」として楽しめたら良いですね。

参考:『はじめましてPTA』公益社団法人日本PTA全国協議会
http://www.nippon-pta.or.jp/common/amcpoa00000008mt-att/apleht0000000r03.pdf

参考:『PTAとは?今さら聞けない活動内容・役割・基礎知識』All About暮らし
https://allabout.co.jp/gm/gc/473867/

小一の壁でメンタルが不安定に:正社員から働き方を変えることも

小1の壁では、メンタルの不調を感じる人も少なくありません。そしてメンタルの問題は親だけでなく子どもにも同じことがいえます。

子どもにとっても、新しい生活リズム、新しい先生や友達、初めての勉強、一人での登下校など、これまでの環境が大きく変化します。知らないうちにストレスが溜まっていることも多いでしょう。

小学校一年生の時には、まだ自分の気持ちを上手に言葉で表現できないことも多々あります。そんな時、親や下の子に当たってしまうのは不思議なことではありません。

しかし子どもと同様に、親の方も入学前の準備から始まり、入学後のお迎え時間や学校行事、PTA、突然の持ち物やお弁当の対応でいっぱいなため、なかなか心に余裕を持てません。

小1の壁で限界を感じている時に子どもの不安定な気持ちに直面し、より悩み、仕事に手がつかなることで、働き方の変更や退職を検討する人もいます。

企業のコンサルティングや研修、個人へのセミナーなどを実施しているスリール株式会社が行ったアンケートでは、78.7%の親が「保育園から小学校にあがり両立がより大変になったと感じた」と回答しています。また、24.4%の人が「働き方の変更をした」と回答しました。

この結果からも分かるように、小1の壁では約4人に1人が働き方の変更をするほど、様々な困難に直面している実態があります。この時期にメンタルが不安定になることは、親にとっても子どもにとっても、決して特別なことではないのです。

平日の行事や夕方以降の子どもとの時間は、まだまだ母親だけが担うことも多いようです。日頃から、夫、実家、ママ友など気軽に相談できる相手を作り、辛さを吐き出して定期的に気持ちを楽にするだけでなく、困った時に協力し合い、皆で小1の壁を乗り越えていきましょう。

参考:『小1の壁とは?退職・転職の引き金になる前に、会社ができること~総勢約600名 緊急アンケートの速報~』女性活躍推進コラム スリール株式会社
https://sourire-heart.com/7718/
回答者: 小学校に通う子どもを持つ 18-48才の291名(男性21名、女性270名)
29.9%が一般社員/スタッフ、19.2%が係長・主任/リーダー、8.6%が部長・課長/マネージャー

学童不足:保育園より待機児童が多いって本当?

「待機児童」というと、ほとんどの人が保育園に入れなかった子どもの問題だと思うのではないでしょうか。実は学童での待機児童数も近年増加傾向にあります。

厚生労働省の取りまとめによると、学童の待機児童数は2018年度(平成30年度)に小学1年生から6年生までで前年比982 人増の18,261 人となっています。同年の保育園待機児童数は19,895人のため、ほとんど変わらないことが分かります。

政府は学童の待機児童を解消するために、2023年度までに約30万人分の受け皿を整備するとしています。その受け皿として挙げられているものが「放課後児童クラブ」です。放課後児童クラブについては後述の「小1の壁を乗り切る!国や自治体が行っている対策法」の中でご紹介します。

参考:『保育所等関連状況取りまとめ(平成30年4月1日)』厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/11907000/000350592.pdf

参考:『令和元年(2019年) 放課後児童健全育成事業(放課後児童クラブ)の実施状況(令和元年(2019年)5月1日現在)』
https://www.mhlw.go.jp/content/11906000/000580501.pdf

参考:『放課後児童クラブ関係・令和2年度予算案の概要』厚生労働省
https://manabi-mirai.mext.go.jp/torikumi/yosan/setsumeikai/siryou2.pdf

小1の壁を乗り切る!自分でできる対策法

ここからは、小1の壁を乗り切るための対策法をご紹介していきます。まずは自分でできる対策をみていきましょう。

夫婦で連携!役割分担をする

普段の育児や保育園との両立の際、夫婦で役割分担をして成功した事例は少なくありません。

小学校にあがると、学校行事やPTAの参加が平日日中に行われたり、ワーママのワンオペになりがちな夕方以降の負担感が増えるためか、これまで育児を一緒に行っていたパートナーの協力が少なくなりがちです。

是非身近にパートナーがいる環境の人は、日頃からコミュニケーションを増やし、役割分担をしてひとりで抱え込まないようにしましょう。平日は、夫婦で出社時間をずらして朝は父親担当、夕方は母親担当とする家庭も多いようです。

平日はどうしても母親に負担が集中してしまう場合は、土日に一人時間をもらうなど、定期的にリフレッシュすることが大切です。

実家・ママ友・ご近所で協力体制をつくる

特にシングルや単身赴任などで家庭内に育児を分担できる人がいない場合は、実家やママ友、ご近所との連携体制を構築しておくことがおすすめです。

前述したように、入学直後や夏休み、急な学級閉鎖など、小学校ではまだまだ共働き家庭の状況に合わないことが多くあります。実家の近くに引っ越すことも有効ですが、出産の平均年齢が高くなっている現在では、祖父母も高齢であることも多く、実家ばかりに頼れないという声も多く聞きます。

同じ悩みを持つ共働き家庭同士やご近所の繋がりをうまく活用し、お互いに助け合いながらチームで子育てをしていく環境を是非作ってみてください。

家事代行やファミリーサポートなど外部業者を利用する

近年は共働き家庭も増え、家事代行やファミリーサポートなど外部のサービスも充実してきました。料理や掃除を代わりに行ってくれる一般的な家事代行の他に、親の帰宅時間までに子どもと一緒に夕飯や作り置きのおかずを作っておいてくれる、食育の要素も取り入れた家事代行のサービスも生まれています。

もうひとつ、身近に頼れる実家がない家庭にとって、大きな支えとなっているのが「ファミリーサポート」の存在です。

ファミリーサポートは、全国の市区町村が設立運営しています。地域において、育児のサポートを受けたい人と、援助をしたい人、がそれぞれが会員となり、助け合う組織です。労働省(当時)が構想し設立が始まり、現在では女性労働協会が各ファミリーサポートセンターのネットワークの拠点として、運営支援をしています。

ファミリーサポートを利用するためには、事前に「依頼会員」になるための登録が必要です。依頼できる内容は多岐に渡り、子どもの送迎や一時的な預かり、夏休みの預かりなどがあります。預かる側の「提供会員」になるには、事故対策などの講習を受ける必要があります。

料金は、利用する地区町村、時間、内容によって異なりますが、子ども一人につき600円〜1,000円/時程度です。実際の利用時には、会員同士事前に顔合わせをすることになっており、万が一の事故に備えて保証保険にも加入しています。

ファミリーサポートの課題点は、まず提供会員数が足りず予約が取りづらいことが挙げられます。現在では863市区町村において57万人の依頼会員と13万人の提供会員がいます。(平成29年度)

他にも、提供会員の質にばらつきがあること、第三者へ預けることへの不安の解消などがありますが、相性の良い提供会員と巡り合うことができれば、子どもの心強い預け先となることでしょう。

参考:『エスキッチンKID お手伝い教育プログラム』エスキッチン
https://es-lifeagency.co.jp/plan/#planKids

参考:『ファミリーサポートセンターのご案内』厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/bunya/koyoukintou/pamphlet/dl/24a.pdf

習い事をうまく活用する

学童や放課後児童クラブだけでなく、習い事を活用するのもおすすめです。低学年のうちは一人で通わせることに懸念を抱く人も多いと思いますが、習い事先への送迎サービスがある民間学童やファミリーサポートを利用するのも一案です。

子どもは毎日学童や放課後児童クラブに通っていると、飽きてしまったり、苦手な友達がいることで行くのを嫌がることも少なくありません。

日頃から子どもの興味関心事をよく観察し、ピアノやプール、プログラミングなどいつもと違うコミュニティや、好きなことを伸ばす時間を設けることで、子どもの小1の壁によるストレスを軽減できるかもしれません。

おすすめ商品:キッズ携帯などのツールを活用する

ここでは、小1の壁を乗り越えるためのおすすめツールをいくつかご紹介します。

ひとつは前述した「名前づけ問題」を乗り越えるための「お名前シール」と「お名前スタンプ」です。こちらはインターネットで検索をすると多数候補が出てきます。歯ブラシやおはじきなど、使用用途を事前にある程度想定してから防水シールの枚数やサイズごとの必要枚数を決めましょう。

登下校の防犯対策で所持率が高いのは防犯ブザーです。ALSOKが行った調査によると、約50%が登下校の際に子どもに防犯ブザーを持たせていました。しかし、帰宅後に友達と遊びに行く際や休日などは一気に16%以下に下がります。その理由は半数以上が「ランドセルに防犯ブザーをつけっぱなしにしているから」ということでした。

学校へのキッズ携帯の持ち込みは禁止しているところも多いため、登下校時の防犯対策としては防犯ブザーやGPSが考えられます。GPSの中には、警備へ通報がいきガードマンが駆けつけるサービスのついたものもあります。

キッズ携帯は、学校によって完全NGとしていたり、申請すれば持ち込み可能としていたりとルールが様々です。

2018年6月に大阪北部地震が登下校中におきた後に、小中学校への持ち込み「原則禁止」を再検討することになりましたが、2020年6月時点で小学生の持ち込みは「原則禁止」のままとなりました。その理由は、中学生に比べて利用率が低く、通学範囲が狭いことなどが挙げられています。

現在、多くの家庭ではキッズ携帯を帰宅報告のために利用していたり、帰宅してから友達と遊びに行く時などに持たせているようです。

登下校は防犯ブザー、それ以外はキッズ携帯とするなど、使用する場面をうまく使い分けて子どもの安全を守りたいですね。

参考:『小学生の子どもを持つ共働き夫婦に聞いた 防犯ブザーどんな時に持たせてる?』ALSOK
https://www.alsok.co.jp/person/recommend/024/

参考:『スマホ持ち込み、小学校は「原則禁止」維持…中学容認で文科省案(2020/06/24 15:36)』読売新聞オンライン
https://www.yomiuri.co.jp/kyoiku/kyoiku/news/20200624-OYT1T50173/

小1の壁を乗り切る!両立するために会社に相談すべきこと

次に、小1の壁の対策として会社に相談すべきことをご紹介します。

小1の壁を乗り切るためには、会社が働きやすい環境を整えていくことも大切です。しかし勤めている会社が「小1の壁」への理解が低い場合はなかなか環境が変わることが難しいかもしれません。

その際は、受け身にならず働きやすい環境を作るために、自分から理解促進を進めていくことも考えてみましょう。

また、優秀な人材の流出は会社にとっても大きな損失です。「両立のための制度を整えるので、利用しながら引き続き働き続けて欲しい」と思われる人材でいるために、日頃の努力が必要になるでしょう。

就業時間変更を相談する:時短勤務の延長

法律で時短勤務が義務付けられているのは「子どもが3歳になる誕生日の前日まで」です。ただし、「3歳から小学校に入学するまで」の期間に時短勤務の措置を設けることは企業の努力義務としています。

そのため、子どもが小学校入学前まで時短勤務を取得できる企業は増えていますが、実際に子育てをしている従業員たちは、少なくとも小学校低学年までは時短勤務を利用したいと考えている人が少なくありません。

時短勤務の延長が難しい場合は、それに代わる時差出勤やフレックス、テレワークの利用を相談してみましょう。

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制度を活用する:フレックスやテレワーク(在宅勤務)

フレックスやテレワークの制度がある場合は、フル活用しましょう。子どもが一人遊びができる年齢になれば、子どもより先に帰宅し、学校から帰宅した子どもを家で見ながら残りをテレワークで行うことも可能です。帰宅を家で待てることで登下校時の不安も少し和らぐのではないでしょうか。

また中抜けが可能な場合は、PTAの業務や打合せに参加した後に通常勤務に戻ることができるため、勤務時間を変えずに柔軟に働くことができます。現在会社に上記のような制度がない場合は、一度相談してみるのはいかがでしょうか。

参考:『育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律(第24条第3項)』電子政府の総合窓口 e-Gov[イーガブ]
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=403AC0000000076#204

上司や同僚とのコミュニケーションを図る:「小1の壁」の理解促進

保育園に比べて、小学生の子どもを持つ従業員に対する理解はまだまだ低いため、上司や同僚への理解を促進することはとても大切です。

例えば保育園の待機児童問題はメディアでも多く取り上げられましたが、ほぼ同数の待機児童がいる「学童の待機児童問題」は日常ほとんど耳にしません。

時短勤務の企業の努力義務が6歳の誕生日までとされていることからも「小学生になると子どもも自分で自分のことができるようになり、ワーママはより仕事に集中できるようになる」と思っている人も少なくありません。

まずは自分自身が小1の壁をよく理解し、どんな点で苦労するのか、どんなサポートがあると乗り越えていけるのかを把握しましょう。その上で上司や同僚に相談し、状況を理解してもらうことが第一歩ではないでしょうか。

小1の壁を乗り切る!国や自治体が行っている対策法

最後に、国や自治体が行っている対策法をみていきます。女性の社会進出促進は国をあげて取り組んでいるため、国や自治体も育児をしながら働ける環境を整えようとしています。

病児保育と病後児保育

保育園児の親が利用する印象の強い「病児保育」や「病後時保育」ですが、小学生は利用できるのでしょうか?

病児保育や「訪問型病児保育」「障害児保育」「小規模保育」などに取り組む、特定非営利活動法人フローレンス(認定NPO法人フローレンス)の調査では、都内23区で小学生で利用できる病児保育がある区は、23区中墨田区1区のみでした(9区は小学3年生までなど条件付き)。

小学生になっても突然の病気は免れないことですが、病児保育や病後児保育が使えなくなるなど、残念ながら必要な環境は現状整っていません。

国もこの状態には危機感を感じており、2016年度(平成28年度)の政府予算案で病児保育の事業に27億円の補助金を計上しました。しかし対象は「病児保育の拠点となる施設の整備・改修」「施設での子どもたちの対応・送迎をする看護師の雇用」についてでした。

「訪問型」の病児保育サービスを提供しているフローレンスの駒崎代表によると、上記のような「施設型」の病児保育や病後児保育の拡充には限界があります。その理由は「施設型」の場合、1施設での預かる子どもの人数が限られていたり、インフルエンザなどの感染症は預けることができなかったり、利用者の増減に関わらず保育士や看護師を配置しなくてはならず人件費がかかって経営が成り立たなくなるためです。

今後は、補助金など国からのサポートを受けられる対象を「施設型」だけなく「訪問型」にまで拡充させることや、「訪問型」病児保育を提供する事業者を増やすことが必要といいます。

まずは近隣に使用できる病児保育や病後児保育を調べ、対象年齢を確認しましょう。フローレンスは病児保育に特化しており、小学校まで預けることができるため、近くに頼れる実家がない家庭や、病気がちな子どもを持つ家庭では検討をしてみても良いかもしれません。

当日朝8時までの依頼で100%対応可能、はしか以外の感染症の場合も預けることができます。3万円の入会金と、子どもの年齢と利用回数に応じた月会費などが必要です。

保険のように会員同士が支え合う仕組みのため、利用しなかった場合も最低料金がかかります。

参考:『小学生になると病児保育が使えない?どうする病児保育×小1の壁問題』特定非営利活動法人フローレンス(認定NPO法人フローレンス)
https://byojihoiku.florence.or.jp/news/column/11978/

参考:『病児保育が広がらない理由ー訪問方病児保育フローレンス・駒崎代表に聞く』マイナビニュース
https://news.mynavi.jp/article/20160215-a237/

参考:『平成28年度予算案における子ども・子育て支援新制度の状況について』内閣府子ども・子育て本部
https://www8.cao.go.jp/shoushi/shinseido/administer/office/pdf/s44-3.pdf

参考:『フローレンスの病児保育 ベーシックプラン』特定非営利活動法人フローレンス(認定NPO法人フローレンス)
https://byojihoiku.florence.or.jp/service/basic/

「放課後児童クラブ」と「放課後子ども教室」一体化の推進

「放課後児童クラブ」とは一般的に学童保育の「公立学童」のことを指します。一方で「放課後子ども教室」とは小学校の施設を活用して地域の大人の参画を得て、子どもたちに安全で安心な活動場所を提供する放課後対策事業のことです。

厚生労働省と文部科学省の連携のもと、2014年7月に「放課後子ども総合プラン」を策定しました。これは、次代を担う人材を育成し共働き家庭等が直面する「小1の壁」を打破する観点から立てられたものです。

「放課後子ども総合プラン」に基づき、放課後児童クラブと放課後子供教室の一体的な実施を中心に両事業の計画的な整備が進められてきました。

この中で、政府は2021年度末までにトータルで約25万人分(約147万人分)を整備し学童の待機児童解消を目指し、その後も女性就業率の上昇を踏まえて2023年度末までにトータルで約30万人分(約152万人分)の放課後の子どもの受け皿を整備するとしています。

両事業では、新たに整備する場合には学校施設を徹底的に活用することとし、新設する放課後児童クラブの約80%を小学校内で実施することを目指しているようです。

上記30万人分の受け皿整備の目標実現のため、政府は既存施設の改修への補助制度や、19人以下の小規模クラブにおける職員の複数配置の経費補助、放課後児童支援員の処遇改善をするなどして、18:30以降も開所する放課後児童クラブを増やすための動きも進める予定です。

参考:『放課後児童クラブ関係・令和2年度予算案の概要』厚生労働省
https://manabi-mirai.mext.go.jp/torikumi/yosan/setsumeikai/siryou2.pdf

参考:『放課後子ども総合プランに関する自治体担当者会議【資料5】~放課後子供教室等について~(学校支援地域本部・土曜日の教育活動)』平成26年8月11日文部科学省生涯学習政策局社会教育課

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000054561.pdf

まとめ:小1の壁の次は、小4の壁?

保育園から小学校にあがる際に直面する「小1の壁」について、様々な角度からみてきました。漠然とした不安が少しでもクリアになっていましたら幸いです。

共働き家庭が子どもを育てながら安心して仕事を続けていくためには、学童や放課後児童クラブ、病児保育など国が主体となって進める子どもの受け皿の整備と、就業時間の柔軟さや職場の理解など国と企業が一体となって進める働き方改革の両方は必要不可欠です。

しかし、「小1の壁」を乗り越えるためにもうひとつ大切なことがあります。それは、「ひとりで抱え込まずに相談する」ことです。特にワーママが一人で抱え込み、限界を感じてキャリアを諦めてしまうことがありますが、是非一度立ち止まって考え直してみてください。

子どもは親の想像以上のスピードで成長します。今まで通りのやり方でうまくいかない時は、思い切って子どもに任せてみたり、パートナーやママ友を頼ってみたり、会社に相談するなど、勇気を出して一歩踏み出してみましょう。

「小1の壁」が終わると今度は「小4の壁」があるといいます。エリアによっては低学年が優先されるため学童に入れなくなってしまう問題や、中学受験などの問題を指すようです。

子どもの成長と共に色々な問題や課題は現れますが、乗り越える度に親も一緒に成長しています。「小4の壁」についても、早めにリサーチしておくことで対策を立てられれば安心ですね。

小1の壁で起きやすいマミートラックについて知る:
https://www.qo-ol.jp/mammytrachk