キャリアのプロに聞いた、産休・育休からスムーズに仕事復帰するための〝準備〟と〝心構え〟

パーソルキャリア株式会社 キャリアアドバイザー | 今井裕子

慣れているはずの職場でも、産前産後休業(産休)や育児休業(育休)から復職する女性は不安がいっぱい。転職サービス「doda」やアルバイト求人情報サービス「an」をはじめ、さまざまな人材サービスを手がけるパーソルキャリア株式会社。そのキャリアアドバイザーとして、さらに同社の面接官の経験もある今井さんに、仕事復帰に際しての準備や心構えについて伺いました。


育休中の会社との関わり方

育休中も会社とのつながりをもてるのでしたら、もっておいたほうがいいでしょう。産休+育休で1年以上休む場合が多いと思いますが、組織や体制が変わったり、事業方針の変更があったり、企業の変化のスピードはこれからもどんどん速まっていくことが想定されます。

できることなら、社員の集まりなどに参加し、復職する職場や組織(チーム)が事前にわかっていて同僚などがいる場合は、復職前に会って話を聞くなどすると会社の状況などがわかって安心できると思います。

復職時は仕事の勘が鈍っている

弊社で、復職してすぐの社員から聞こえてくる声で多いのが

  • 手が動かない(休職前のスピードでデスクワークやパソコン操作ができない)
  • 電話応対に緊張する(即座にビジネス用語や敬語が出てこない)

などです。

1年から1年半、ビジネス用語が飛び交う環境から離れていたのですから、復職して1週間から2週間はしかたのないこと。仕事の勘を取り戻すまでにはある程度時間がかかるということを念頭に置き、心の準備をしておいたほうがいいでしょう。勘が鈍っているという自覚と、それを戻そうと意識することが大切です。

子供が体調を崩した時の対処法

毎日の保育園の送り迎えだけでなく、お子さんが感染症などにかかって登園停止となった時の役割分担などを、ご家族・ご親族で話し合っておくといいでしょう。

また、病児保育など保育園に登園できない場合の手段について、事前に情報収集をしておくことも大切です。自治体によっては事前の利用申請など必要な場合があるので確認し、必要があれば手配しておきましょう。

子育て中は自分にしかできない仕事をなくす

子供は、思っていた以上に熱を出すことが多いものです。それによって保育園からの呼び出しに対応したり、出社ができなかったりします。お子さんが小さいうちは、体調が安定しないことが多いかもしれません。

そのため、復職しても仕事が思うように進まない、上司や先輩、同僚、後輩に迷惑をかけてしまっている、と落ち込むこともあると思います。思い描いたとおりにならない、想定どおりに進まない、という状態に、大きなストレスを感じるかもしれません。

解消方法としては

  1. いつでも仕事を周りの誰かに引き継げるようにしておく(自分の仕事の進捗状況を可視化して、他の社員に共有しておく)
  2. 仕事を抱え込みすぎない
  3. お子さんの状況などについて上司や同僚にも伝え、理解してもらう

を心がけることでしょう。

具体例として

  • メーラー(Outlookなど)の受信トレイを解放し、他の人も閲覧できるようにしておく
  • 業務アプリケーションなどに業務の進捗状況を都度書き込んでおく
  • 担当する業務量は突発的な休みを取らなくてはならなくても他の社員に業務を割り振れるくらいの量にとどめておく
  • お子さんが熱を出したら、土日であっても、上司に、月曜日出社できない可能性を先に伝えておく

などが挙げられます。

復帰してすぐに成果が出せなくても落ち込まない

想定どおりに仕事が進まなくても復職1年目は落ち込まない、という心構えも重要だと思います。産休に入る前は自由に時間が使える状況下で行っていた業務を、復職後も同じように進められたり、成果を出せたり、というのは難しいことです。

自分の思いどおりの働き方や業務の遂行、成果が出せなかったとしても、1年目は落ち込まないこと。そして復職から1年くらいかけて徐々に、自分の仕事の進め方や時間の使い方、自分で担当する仕事と誰かに任せる仕事の線引きなどを見極め、習得していくことが一つの解決方法だと思います。


次では・・・「出産後もキャリアを続けたい女性」に活躍できる転職先の選び方について触れていきます。

▶︎活躍できる”転職先の選び方

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