働きやすい職場とは?働きやすい職場の条件とつくりかた

2019年4月から「働き方改革関連法案」が施行され始めたこともあり、日常的に「働きやすさ」「働きやすい職場」といった言葉を耳にすることが多くなりました。

では「働きやすい職場」とは具体的にはどのような環境を指すのでしょうか?また、似ている言葉で「働きがい」がありますが、「働きやすさ」とはどう違うのでしょうか?

この記事では、「働きやすさ」という言葉の定義から、働きやすい職場の特徴、働きやすい職場環境づくりに成功した企業事例、働きやすい仕事の選び方などをご紹介していきます。

「働きやすい」とは?「働きがい」とは違う?

「働きやすさ」とは働く上での環境や制度に関することを指します。一方「働きがい」とは、仕事を通じて得ることのできる「やりがい」のことです。

「働きやすさ」や「働きがい」は人によって判断のポイントが異なるため、同じ環境に置かれても、「働きやすい」と感じる人と「働きにくい」と感じる人がいます。またどちらをより重視するかも人によって異なります。

例えば、「人間関係はとても良いけれど、単調な仕事ばかりでつまらない」。これは、働きやすいが働きがいはない状態です。

一方「仕事は面白いが残業が多すぎて辛い」。これは働きがいは感じるが働きづらい状態と言えます。

このように、「働きやすさ」と「働きがい」は似て非なるものなのです。しかしこれら2つは切り離して考えることができず相互に関わりあっています。

働きやすい職場の条件:特徴11選!

働きやすい職場には共通点があるようです。

2014年に厚生労働省が発表した調査(※1)によると、「働きやすさ」は以下のような場合に高まる傾向があることがわかりました。

● 自分の意見や希望を伝えやすい、自分の仕事の意義や重要性の説明があるなど、職場でのコミュニケーションが取りやすい

● 充実した福利厚生などが整備されている

また、2016年に株式会社くらしにくふうが運営するWebメディアのヨムーノが実施した「働きやすい」職場に関するアンケート(※2)からも働きやすいと思われる職場には共通の特徴があることがわかります。

では、これら2つの調査結果を参考に「働きやすい職場」の特徴を順番にみていきましょう。

参考:『【調査】7割の社会人が、今の職場は「働きやすい」と回答!「働きやすい」職場とは?』Webメディア「ヨムーノ」(運営:株式会社くらしにくふう)※首都圏在住で20歳~59歳の会社員・公務員863名がインターネットで回答

【特徴1】法令遵守が基本

当たり前のことですが、法令遵守をしていることが大前提です。例えば、以下のようなことが挙げられます。

● 労働契約を締結する際に書面で条件を交付する
● 法定労働時間(1日8時間・1週間で40時間)を超えて労働(残業)を命じる場合、36協定を結んだ上で行っている
● 法律で定められた休憩時間をきちんと取れる
● 年に一度健康診断を会社負担で実施している
● 社会保険や労働保険に加入している(事業主が常時5人以上の労働者を雇っている場合)

参考:『職場の「法令遵守度」チェック 要求書づくりにいかそう』全国労働組合総連合
http://www.zenroren.gr.jp/jp/2014_syuntou/pdf/140114_02.pdf

【特徴2】人間関係が良好で会社の雰囲気が良い

上下関係や変な派閥のようなものがなく、従業員同士が多様な働き方を理解し尊重し合いながら自由に意見を言える環境の場合、人間関係が良好と言えます。

反対に「人間関係や職場の雰囲気が悪い」と回答した人の理由で一番多かったものは「上司との関係」、次いで「コミュニケーション不足」が挙げられました。

日頃から定期的に上司と1対1のコミュニケーションの場が設けられていたり、上司から気さくに声をかけるなどすることで、業務上の相談がしやすくなったり風通しの良い職場になります。

【特徴3】福利厚生が充実している

福利厚生とは企業が従業員に対して給与にプラスして支払うもので、従業員の定着や採用強化に影響します。

福利厚生には大きく以下の二つがあります。

● 「法定福利厚生」・・・雇用保険や健康保険といったいわゆる社会保険のこと
● 「法定外福利厚生」・・・通勤交通費、住宅手当、家族手当、慶弔関係、確定拠出年金、昼食補助など

近年では、上記のうちの「法定外福利厚生」の部分でユニークな手当を作っている企業が増えてきており、こうした福利厚生が充実していると、働きやすいと感じる人は多いようです。

【特徴4】労働時間が適正

残業が多すぎない等、業務量が適正であることが挙げられます。最近では子育て世代や介護中の従業員だけでなく、若い世代もワークライフバランスを重要視する傾向があります。

残業時間が適正かどうかは、定時でのオフィス消灯ルールがある、残業時間の上限が定められている、管理職の評価基準に部下の残業時間の項目がある、なども参考になります。

【特徴5】プライベートが確保でき、休暇が取りやすい

子育て中の従業員の場合、子どもの急な体調不良時に休みやすいかどうかを重要視する人は少なくありません。働きやすい職場では、有給を半日単位や1時間単位で取得することができます。

また、体調不良や家族の看病のためだけでなく、子どもの有無に関わらず、自由な目的で有給休暇が取りやすいことも大切です。休暇が取りやすいかどうかは「有給取得率」や「有給取得100%」を掲げているかどうかでも判断できます。

近年は、「業務時間外に強制参加の飲み会や社内行事がない」等、プライベートの確保やオンオフの切替がきちんとできる職場を希望する人も多くなっています。

【特徴6】残業代が出る

こちらも当たり前のことですが、残業をした分だけ残業代が支給されるか、しっかり確認が必要です。

残念なことに、日本ではまだまだ仕事の持ち帰りや、タイムカードを押した後のいわゆるサービス残業をさせているところもあるようです。

逆に、残業代は1分単位で支給されるという企業もあり、その場合は従業員の満足度は高い傾向にあります。

【特徴7】人事評価制度が明確で公正

「人事評価制度が明確で公正である」とは、例えば以下のようなことが挙げられます。

● 評価の基準を事前に明示している
● 評価者が上長1名でなく、複数あるいは360度評価を取り入れている
● 結果だけでなくプロセスも評価される
● 評価者の私情や好みが入らない
● 評価と給与が見合っている
● 人事評価の結果とその理由をフィードバックする

2018年にアデコ株式会社が行った「人事評価制度」に関する意識調査では、62.3%が会社の人事評価制度に不満を感じていました。理由は「評価基準が不明確」がもっとも多く(62.8%)、次いで「評価者の価値観や業務経験によって評価にばらつきが出て、不公平だと感じる」(45.2%)でした。

参考:『6割以上が勤務先の人事評価制度に不満、約8割が評価制度を見直す必要性を感じている』アデコ株式会社 広報部
https://www.adeccogroup.jp/pressroom/2018/0618

【特徴8】人事育成制度が整っている:社内教育や研修が充実

社内教育や研修、自己啓発に力をいれている企業は、従業員本人が、手をかけて育成されている、大切にされていることを実感できるため、満足度が高まる傾向にあります。

また、新入社員や若手の従業員はビジネスマナーや営業研修などを受けることで安心して業務をスタートできたり、管理職がマネジメントの研修を受けることで部下たちの働きやすさに繋がる効果が期待できます。

更に、こうした従業員のマインドセットやスキルアップのための制度は、働きやすさだけでなく、企業の業績向上にも繋がります。

社内教育や研修には以下のようなものがあります。

● 職歴や階層ごとの研修
● メンター制度の導入
● 本人の希望に応じて一定のスキルを学べる研修を行う
● 自己啓発や資格取得に対する補助を出す(書籍の購入やセミナー参加など)
● 勤務時間内の自主的な外部研修の受講を勤務扱いにする
● 「部下の育成」を上司の評価項目としている

【特徴9】ハラスメント対策をしている

2020年6月1日より、職場におけるパワーハラスメント(以下パワハラ)対策が強化され、パワハラの防止措置が事業主の義務になりました。(※1)

セクシャルハラスメント(セクハラ)や妊娠、出産、育児にまつわるマタニティハラスメント(マタハラ)は、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法により、雇用管理上の措置を講じることが既に義務付けられていますが、こちらも2020年6月1日より更に強化されることになりました。

厚生労働省が2012年に実施した「パワーハラスメントに関する実態調査」によると、パワハラが発生している企業調査と従業員調査において、パワーハラスメントに関連する相談がある職場には以下のような特徴がありました。

● 「上司と部下のコミュニケーションが少ない職場」(51.1%)
● 「正社員や正社員以外など様々な立場の従業員が一緒に働いている職場」(21.9%)
● 「残業が多い/休みが取り難い」(19.9%)
● 「失敗が許されない/失敗への許容度が低い」(19.8%)

こうしてみると、パワハラが発生している職場は「働きやすい職場」の真逆の特徴が出ていることがよくわかります。

(※1)中小事業主は、2022年4月1日から義務化されます。(それまでは努力義務となります。)

参考:『パワハラ対策等リーフ』厚生労働省 東京労働局
https://jsite.mhlw.go.jp/tokyo-roudoukyoku/content/contents/000602881.pdf

参考:『平成 24 年度 厚生労働省委託事業 職場のパワーハラスメントに関する
実態調査報告書(概要版)』厚生労働省(調査委託先:東京海上日動リスクコンサルティング株式会社)https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/2r9852000002qx6t-att/2r9852000002qx99.pdf

【特徴10】女性の働きやすい制度がある

働きやすい職場の特徴のひとつに、「女性の働きやすい制度がある」ことがあげられますが、日本は今後の労働力不足問題を解消するためにも、女性が活躍できる環境を整えることは必須です。

既に男女雇用機会均等法や改正育児・介護法が施行されるなど、国や自治体も性別による不平等をなくすことや家庭と仕事の両立のための環境を整える動きをしてきました。

しかし現実的には、女性が育児や介護を担うことは多く、まだまだビジネスの世界では女性不利になる場面が多くみられます。

大手人材会社のエン・ジャパン株式会社が正社員で働くことを希望する女性向け求人情報サイト『エンウィメンズワーク』 上で行ったアンケート(※3)によると、女性であることを「不利」と感じたことがある人は54%にものぼりました。

その理由は年齢を重ねるごとに上昇し、主な理由は「出産後に仕事を続けにくい」(48%)「給与や待遇に差を感じる(44%)」でした。

逆に、現在の職場が「働きやすい」と回答した人は、全体の57%で、その理由は「職場の雰囲気が良い」(57%)「労働時間が適正・融通が利く」(52%)でした。

具体的には、「裁量が大きく労働時間をコントロールしやすい」「家庭の事情によって働くペースを変えられる」「休暇が取りやすい」等、柔軟な働き方ができる職場に働きやすさを感じているようです。

参考:『女性は不利だと職場で感じたことがある女性は54%!理由は「出産後のしごと」「給与・待遇の差」女性の職場環境調査 ~「働きやすい職場」を発表~』エン・ジャパン株式会社
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2014/2812.html

【特徴11】介護支援が充実

2025 年には、いわゆる「団塊の世代」が全て75歳以上となる超高齢社会を迎えます。

大和総研が2019年1月に発表した「介護離職の現状と課題」によると、介護離職した人の数は2007年からの10年で約2倍になっており、2017年でおよそ9万人にのぼります。

このことからも、今後より多くの人が働きやすい職場環境として「介護支援が充実していること」を求めることが分かります。

介護支援の充実とは、従業員が介護に直面した際に仕事と介護を安心して両立させるための制度などです。

これは育児との両立支援と重複するところが多く、例えば「短時間勤務制度」や「フレックス勤務」「リモートワーク」などの勤務時間の柔軟さや「介護休暇や介護休業を取りやすい」「介護についての職場の理解」などが挙げられます

参考:『介護離職の現状と課題』株式会社大和総研
https://www8.cao.go.jp/kisei-kaikaku/suishin/meeting/wg/hoiku/20190109/190109hoikukoyo01.pdf

働きやすい職場環境づくりに成功した企業事例

次に、働きやすい職場環境づくりに成功した企業事例をみてみましょう。

魅力ある職場づくりの促進のため、2017年より厚生労働省・経済産業省が行っている「働きやすく生産性の高い企業・職場表彰」の受賞企業から2社ご紹介します。

SCSK株式会社

2011 年の経営統合を機に「人を大切にします」という約束を掲げ、経営トップ自らが強いリーダーシップの元、働きやすい環境づくりを遂行しました。

多くのIT業界で課題となっている長時間労働や有給休暇取得の課題について、2013年4月に全社・全部署を対象に「スマートワーク・チャレンジ20(略称:スマチャレ20)」をスタート。

「より賢く効率的(=「スマート」)に働いて(=「ワーク」)、目標(=「20」)を達成しよう」というものでした。

<具体的な取り組み内容>
● 平均月間残業時間を前年度平均比20%削減
● 「20日」ある有給休暇をすべて取得
● 一斉年次休暇制度の実施
● 全ての有給休暇取得後のバックアップ休暇制度(年5日)
● 削減できた残業代を従業員に賞与として還元
● 経営者自らが顧客に手紙を書き、自社の働き方改革の協力を求めた

SCSKでは他にも、「組織単位をコミュニケーションの取りやすい規模へ改変」「全社員の1週間の業務内容を見える化」するなどし、仕事のバックアップ体制の整備や休みやすい環境構築を行いました。

新しい取り組みをする際に課題となる、社内への浸透方法にも工夫をしました。経営トップと役員のやりとりをイントラネットにそのまま掲載することで、社員は会社の本気度を目の当たりにし、取り組みが広く浸透することになったのです。

2011年度と比較すると、2018年度には「月間平均残業時間」は20時間以上の削減、有給休暇の取得は平均13日から平均18.5日となり、取得率も94.4%になりました。

また、営業利益は169億円から383億円と2倍以上に伸び、従業員の会社への満足度も大きく向上する結果となりました。

参考:『別紙1−1最優秀賞(厚生労働大臣賞)』厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11603000-Shokugyouanteikyoku-Koyoukaihatsuka/0000153701.pdf

参考:『自分たちから変わる、変える。SCSKの働き方改革。 働きやすい、やりがいのある会社へ』SCSK株式会社企業サイト
https://www.scsk.jp/mirai/06_workstyle/

株式会社Waris

Warisは「すべての人に、自分らしい人生を。」をミッションに人材紹介やキャリアカウンセリングなど人材サービスを提供している企業です。

従業員自らが率先して働き方改革を進め、また、人材紹介を通じて自由で柔軟な働き方を世の中に提案しています。

<具体的な取り組み内容>
● リモートワークが基本(週1回の出社)、ウェブ会議システムの導入
● フレックスタイム制を導入、コアタイムは10時〜12時の2時間のみ
● 就労可能時間を早朝5時から22時の中から自由に選択できる
● 1日6時間勤務の時短正社員制度を導入(取得理由や取得期間の定めなし)
● 兼業可能(一定の条件あり)
● ファミリー休暇制度(自身と家族に関わる目的で年2日付与/学校行事や病気の際にも利用可能)
● 年3日のバケーション休暇(有給休暇と別)

参考:『別紙1−3キラリと光る取り組み賞(職業安定局長賞)』厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/file/04-Houdouhappyou-11603000-Shokugyouanteikyoku-Koyoukaihatsuka/0000194225.pdf

参考:『採用情報:私たちの働き方』株式会社Waris企業サイト
https://waris.co.jp/careers/culture

出産後の再就職の方必見!働きやすい職場環境の求人の探し方

女性はライフステージの変化が激しく、中でも産後は働き方を見直す人も少なくありません。出産後に再就職を考えた際など、「働きやすい」求人は、どのようにして探せば良いのでしょうか。

自分にとっての「働きやすさ」を明確にする

ひとことで「働きやすさ」と言っても、置かれた状況や価値観によって重視するポイントは異なります。

例えば同じ「育児中」であっても、子どもの人数、年齢、親の状況(「シングルマザー」「パートナーが単身赴任中」「パートナーが在宅勤務をしている」「実家が近くて協力的」など)次第で、職場に求める条件は変わります。

子どもが小さいうちは、職場が近いことや休みが取りやすいことが必須条件になることも多いでしょう。また、シングルマザーやパートナーが単身赴任中の人は、残業なしで定時に帰れることが大切になるかもしれません。

自分にとっての「働きやすさ」のポイントは何か?まずはリストアップしてみましょう。また、それは数年後に変わるものか、変わらないものか、という点も踏まえ、状況が数年後に変わる場合は、その期間だけ外部の子育てサービスを使うなどで乗り越える方法もあります。

具体的なリストを作り優先順位を明確にすることで、求人を絞り込みやすくなるでしょう。

雇用形態を考える

働きやすい求人を探す際は、雇用形態についても考えることが必要です。

しばらく専業主婦をしていた人は、いきなり正社員を目指すのはハードルが高いかもしれません。その場合はパートだけでなく、紹介予定派遣や正社員登用制度のある契約社員からキャリアを再スタートするのもおすすめです。

転職サイトを使う:条件検索で絞り込む

今は、転職サイトに詳細な条件検索があるものがほとんどです。先述した「自分にとっての働きやすい条件」のリストを参考に、絞り込み検索をして求人を探してみましょう。

<求人の詳細条件の例>※リクナビNEXTより一部抜粋
● 17時までに退社可
● フレックス勤務OK
● 時短勤務OK
● 育児支援・託児所あり
● 育児・介護休業取得実績あり
● 離職率5%以下
● 子育てママ活躍中
● 女性管理職登用あり

制度の有無だけでなく、実際に制度の利用実績があるか、現在子育て中の従業員がいるかどうかなども検索可能な点が便利ですね。

参考:リクナビNEXT
https://next.rikunabi.com/

転職エージェントを使う:プロに相談する

自分にとっての働きやすい職場環境のある求人選びには、転職エージェントの利用がおすすめです。

転職エージェントを使うと、ほとんどの場合最初に無料でキャリアカウンセリングや面談を実施し、求める条件の確認をします。また、応募する企業や選考中の企業の働く環境について気になる点があった場合も、間にはいって確認をしてもらうことができます。

特に最近ではワーママ向けの転職エージェントも増えてきました。自分ひとりで条件を整理したり優先順位をつけたりするのは心配という人は、まずはお気軽に登録してみてはいかがでしょうか。

参考:QOOLキャリアhttps://career.qo-ol.jp/

企業の口コミサイトを確認する

求人票にない情報を集めるのに参考になる手段のひとつとして、「Vorkers」や「転職会議」などの口コミサイトがあります。

これは、実際にその企業で働いた経験のある人が実情についてコメントしていたり、満足度の点数をつけているサイトで、求人票にはなかなか書かれないリアルな情報を得られることがあります。

但し、内部の人がイメージをよくするために書いていたり、その企業に悪意を持った人がコメントしている可能性もあります。あくまで一個人の意見として参考にするのが良いのではないでしょうか。

参考:『Vorkers』運営会社:オープンワーク株式会社
https://www.vorkers.com/

参考:『転職会議』運営会社:株式会社リブセンス
https://jobtalk.jp/

求人票を鵜呑みにしない

自分で求人サイトで検索をする際には、特に注意が必要です。

求人票は必ずしも最新情報が掲載されていないこともあります。「求人票には『子育てママ活躍中』と書かれていたが、実際に入ったら既に退職していていなかった」などということは起こりうることです。

また、産休育休制度や時短勤務制度などは「制度はあっても利用実績がない」ことも少なくありません。社員の平均年齢が若いためにまだ利用実績がない、などの理由もありますが、十分注意が必要です。

可能であれば転職エージェントを利用するなどして、現状について確認したり、利用実績についての情報収集をしましょう。

また、求人票に「働きやすい会社です」と書いてあるものも注意が必要です。同じ求人が頻繁に掲載されている場合は、何かしらの理由で早期で離職している人が多いか、急成長しているかのどちらかである可能性が高いです。

募集の背景(「増員」「欠員」など)が掲載されている場合は確認したり、離職率や近年の成長スピードからも推測が可能です。

面接で確認してみる

面接は企業があなたを判断する場であると共に、自分にとって「働きやすい」か「働きがい」を持てるか等、あなたが企業を判断する場でもあります。

書類選考が通過し、直接企業担当者と話せる面接の場で、「現在時短勤務をしている社員がいるか」「リモートワークは実際にどのように使われているのか」など、直接確認してみることもおすすめです。

但し、注意点があります。働きやすさや条件についての確認をいきなり前面に出すことは、条件ありきの印象が強くなる可能性もあるため控えた方が良いでしょう。

まずは、転職先企業で自分のどのような経験やスキルが生かせそうか、どんなキャリアを積んでいきたいと思っているかなどの業務内容や、価値観などについてすり合わせをしましょう。その上で、二次面接以降に職場環境について確認をしていくと良いのではないでしょうか。

企業が「働きやすい」職場にするにはメリットがある?

企業が働きやすい職場づくりをすることは、従業員にとってはもちろん喜ばしいことです。しかし、企業側に何かメリットがあるのでしょうか?ここでは「働きやすい」職場づくりが企業にもたらすメリットをみていきます。

離職率の低下や会社の業績向上につながる

厚生労働省が2014年に実施した「働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査
」(※1)では、「働きやすい」と回答した人の 63.4%が「今の会社でずっと働き続けたい」と回答し、また、「働きやすくない」と回答した人の 38.6%が「仕事をやめたい」と回答しました。

「今の会社でずっと働き続けたい」と回答した理由で一番多かったのは、「今の会社や職場に愛着を感じているから」(37.4%)で、「働きやすい」環境が会社への信頼や愛社心を育てることがうかがえます。

また、「働きやすい」と回答した人の 47.5%が勤務先の会社の業績(売上げ・経常利益)が「上がっている」又は「どちらかといえば上がっている」と回答するなど、従業員が働きやすい会社ほど、業績が高い傾向がみられました。

これらのことから、「働きやすさ」が、従業員の仕事への意欲や定着、及び会社の業績向上と関係が深いことがわかります。

参考:『働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査報告書(p.131)』厚生労働省 職業安定局 雇用開発部雇用開発企画課
https://www.mhlw.go.jp/chushoukigyou_kaizen/investigation/report.pdf

自社採用におけるアピールポイントになる

「働きやすい職場環境である」ことは、採用活動で企業の大きなアピールポイントになります。

近年労働人口の減少が叫ばれる中、優秀な人材を確保することは、企業の発展にとって大きな課題です。

新卒だけでなく、特に育児や介護といったライフステージの変化による問題を抱えやすいミドル層の世代にとって、「働きやすい職場環境である」ことは職場を選ぶ際に優先事項となることも少なくありません。

働きやすい職場にするために、ひとりひとりができること

働きやすい職場づくりは、ひとりの力ではできません。

まずは従業員同士がお互いの理解を深め、多様性を尊重する必要があります。また、企業は経営者や上長などが率先して働きやすい職場づくりに動いたり、従業員に「働きやすい職場にする」必要性を伝え続けることが、広く浸透させるためには必要不可欠です。

ライフステージの変化などによって、これまでの働き方では続けていくことが難しくなってしまった人は、諦めずに上長に相談するなど職場の理解促進に努めることも、皆で働きやすい職場をつくるための大切な一歩です。

まとめ:ポイントは女性が働きやすい職場づくり?

育児や介護のあるなしに関わらず、多くの人にとっての「働きやすい職場」とは、まず法令を遵守し、人間関係が良好であるなど、働く人が心身ともに健康に安心して働ける環境であることが大前提です。

その上で、育児や介護に割く時間が女性の方が圧倒的に多い事実や、労働人口の減少により今後ますます女性の社会進出が必要になっていく状況を踏まえると、ひとつの見方として、女性が働きやすいと思える職場環境づくりが、多様な従業員の働きやすさに繋がるのではないでしょうか。

参考:『第2節 仕事と子育て・介護の両立の状況(男性の家事・育児の実施状況)(介護離職の状況)』男女共同参画局
http://www.gender.go.jp/about_danjo/whitepaper/h29/zentai/html/honpen/b1_s03_02.html

(※1)参考:『働きやすい・働きがいのある職場づくりに関する調査報告書』厚生労働省 職業安定局 雇用開発部雇用開発企画課
https://www.mhlw.go.jp/chushoukigyou_kaizen/investigation/report.pdf
有効回答:従業員規模 30~300 人未満の中小企業で働く 18~59 歳までの常用労働者10,000名(勤務先が農林漁業である者、公務員、派遣労働者を除く)
調査方法:インターネット上に設置した調査画面への自記入方式。((株)クロスマーケティングの自社モニターに配信)
調査期間:2013年10月11日~2013年10月18日

(※2)参考:『【調査】7割の社会人が、今の職場は「働きやすい」と回答!「働きやすい」職場とは?』Webメディア「ヨムーノ」(運営:株式会社くらしにくふう)
https://www.o-uccino.jp/article/posts/20705
■働きやすい職場に関するアンケート
有効回答:首都圏在住で20歳~59歳の会社員・公務員863名
調査方法:インターネットによるアンケート調査
調査期間:2016年9月8日(木)~9月15日(木)

(※3)参考:『女性は不利だと職場で感じたことがある女性は54%!理由は「出産後のしごと」「給与・待遇の差」女性の職場環境調査 ~「働きやすい職場」を発表~』エン・ジャパン株式会社
https://corp.en-japan.com/newsrelease/2014/2812.html
■「働きやすい職場」をテーマにしたアンケート
対象者:『エンウィメンズワーク』サイト利用者の女性544名
調査方法:インターネットによるアンケート
調査期間:2014年7月24日~8月27日

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